結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
息子と同じ宝石のような青い瞳が、薄気味悪くゆらりと揺れると、シオドアは思わずゴクリと喉を上下させる。
「他の者にはバレないようにうまくやれ。もしくは、金を握らせて口止めするか……母さんのようにな」
シオドアの表情を見れば、母親のことを何も知らなかったというのは、一目瞭然だ。
「母さん……ですか?」
「あぁ。今だって、若い医師を部屋に引き込んでいるんじゃないか? 知らなかったのか?」
尋ねるまでもなく答えはわかっているというのに、息子のその驚愕の表情が見たかったのかもしれない。
「だからおまえも、周囲に知られないようにうまくやれと言っている」
息を呑んだシオドアを横目に、ポーレット公爵はちびちびとグラスを傾ける。
妻の火遊びは今に始まったわけではないし、ポーレット公爵だって妻一筋というわけでもない。愛のない結婚であったが、さらにやっかいなことに、互いに自尊心だけは高かった。
だから表面上は仲の良い夫婦を演じつつも、それぞれの愛を自由に謳歌しているだけ。
妻は息子を三人も産み育て、何も文句はない。若い男性にふらふらと心を持っていかれるところはあるが、それだって周囲に悟られずにうまくやっているのだから、注意する必要もない。
「他の者にはバレないようにうまくやれ。もしくは、金を握らせて口止めするか……母さんのようにな」
シオドアの表情を見れば、母親のことを何も知らなかったというのは、一目瞭然だ。
「母さん……ですか?」
「あぁ。今だって、若い医師を部屋に引き込んでいるんじゃないか? 知らなかったのか?」
尋ねるまでもなく答えはわかっているというのに、息子のその驚愕の表情が見たかったのかもしれない。
「だからおまえも、周囲に知られないようにうまくやれと言っている」
息を呑んだシオドアを横目に、ポーレット公爵はちびちびとグラスを傾ける。
妻の火遊びは今に始まったわけではないし、ポーレット公爵だって妻一筋というわけでもない。愛のない結婚であったが、さらにやっかいなことに、互いに自尊心だけは高かった。
だから表面上は仲の良い夫婦を演じつつも、それぞれの愛を自由に謳歌しているだけ。
妻は息子を三人も産み育て、何も文句はない。若い男性にふらふらと心を持っていかれるところはあるが、それだって周囲に悟られずにうまくやっているのだから、注意する必要もない。