結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
 こうやって共に生徒会の仕事をこなしたり勉強をしたりする時間は、互いに互いの能力を高め合える貴重な時間でもあり、だからいつまでもこの時間が続けばいいと、恐れ多くも思っている。
 それでも学園を卒業してしまえば、彼は王族として国王陛下を支える立場にあり、私は家の利益になるような男性と結婚をするのだろう。まだ、結婚相手は決まっていないけれど、それは両親がどこかで話をしているはず。
 幼い時から婚約者が決まっている者もいるが、それは家同士で仲が良かったとか、特別な事情がある。また学園で出会って意気投合して婚約まで至ったという場合もある。
 残念ながら私には、そういった特別仲の良い異性は、学園に入学するまではいなかった。そのため私にとっての仲の良い異性となればアーヴィンになってしまう。
 異性に免疫がないからこそ、アーヴィンを特別視してしまうのかもしれない。彼は気さくではあるけれど王族であるし、他人と程よい距離感を保ちつつも絶大なる信頼を得ている。今は学園にいて「平等」という教えの下にいるから、私もアーヴィンと気軽に話ができるけれど、卒業したらどうなるのだろう。
 となれば、やはりこのときが永遠に続けばいいと、叶わない夢をみてしまうのだ。
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