結婚当日に夫が愛人を紹介してきたから、ヤケで愛人募集したら王弟殿下が志願してきた件。
 シオドアの動揺が伝わってきた。それもそうだろう。私と結婚したばかりのシオドアは、私ではない女性と一緒にいるところを、他の人に見られているのだから。
 それでもシオドアは開き直ったのか、私との結婚に愛はないとアーヴィンの前ではっきり言い切った。
 なるほど、とアーヴィンは王族特有の銀青の髪を月光に反射させながら頷く。
「ところで、イレーヌの愛する人は誰かな?」
「本来であれば、シオドアと答えたいところですが……」
 チラリとシオドアに視線を向けてから答える。
「今のところ、愛人は募集中です。せっかく人が多く集まっておりますので、そちらで探そうかと」
「……だったら、俺なんかどうだ?」
「何が?」
 思わず私はそう聞いていた。まるで学園時代のノリだった。
「だから、愛人。募集中なのだろう?」
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