御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
シフトを管理している社長はひとり暮らしの男性からの依頼には、男性のスタッフを担当させている。

渚が掃除に行った家はすべて女性の客だった。

「安全に働けるよう配慮してくれる会社ですので、大丈夫ですよ。私、掃除の仕事が好きです。お部屋がきれいになって喜んでもらえると私も嬉しいんです」

笑顔を向けると、宏斗の表情も和らいだ。

「土曜も仕事を入れていいよ。というより、俺に遠慮したシフト調整はいらない。渚には好きなことを思いきりして生き生きしていてもらいたいんだ。もちろん無理のない範囲でね」

渚も働いているのだから家事を分担しようとも言ってくれて、優しい彼に深く感謝した。

作った料理はきれいになくなり、食後のコーヒーを彼に出す。

渚はキッチンの片づけに戻ろうとすると、呼び止められた。

「来月の三週目の日曜日は仕事を入れないでおいて。渚を父に紹介したい」

結婚するからには挨拶は必須である。

それはわかっているが、彼の父親は天下のISSIKI自動車の社長なので不安に思った。

(私、嫁として認めてもらえる?)

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