御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
繋がって同じリズムを奏でていても胸が苦しい。

自分が彼の夢を潰してしまうかもしれないと思うと、胸が押しつぶされそうな心地がした。



宏斗の母親と会ってから三週間ほどが過ぎた。

時刻は七時になるところで、渚はキッチンで弁当を作っている。

六時から始めたのでいつもならとっくに出来上がっているのに、今詰めているところだった。

(立っているのがしんどくて)

ここのところ体調の悪い日が続いている。

母親の件を宏斗に相談できずに悩んでいるので、精神的なストレスが体調に影響しているのかもしれない。

この先も一緒にいたいけれど、彼の夢を潰してまで結婚してほしいとは言えない。

離れられない気持ちと別れた方が宏斗のためだという気持ちが、半々くらいで拮抗していた。

(やっとできた。ちょっと座ろう)

もしかしたら夏バテの影響もあるかもしれない。

食欲がなく、常に胃のあたりに不快感がある。

長時間立っていると冷や汗をかくし、倦怠感もあった。

仕事が好きなのでもっとシフトを増やしたかったが、今もまだ週三の勤務のままだ。

ダイニングの椅子に座ろうとした時、宏斗が起きてきた。

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