御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
「まぁ、渚は優しいから無理か。外野が気にするなって言ったところで、渚自身が悪いと思ってしまうんだからどうにもできないよね。渚の性格だと、結婚できたとしても罪悪感で苦しみそう。そういう結婚生活は幸せとは言えないか。勝手な意見を押しつけてごめん」

「ううん、親身になってくれてありがとう。私の方こそ、由奈のような考えができなくてごめんね」

「それは人それぞれで当たり前。渚の悩みも私が解決することはできないけど、彼氏とは話し合った方がいいよ。渚だけじゃなく、ふたりの問題でしょ? 一緒に考えて出した結論なら、渚も納得できるんじゃない?」

「うん。そうだね。話してみる」

ひとりで悩んでいても結論は出せないままだ。

妊娠したことや宏斗の母親に結婚を反対されたこと、宏斗の夢を潰したくないと思っていること、すべてを話してふたりで将来を考えたい。

前向きな気持ちにさせてくれた由奈に微笑むと、ホッとした顔をしてくれた。

「そうだ、忘れるところだった。渚に渡すものがあるんだ」

仕事用のバッグをごそごそと探った由奈が、白い封筒を出して渚に渡した。

宛名は由奈で、差出人は由奈の母親だ。

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