御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
イギリスの自動車メーカーが合併先を選んでいるような状況で、ISSIKIも候補に入っていると言っていた。

宏斗の出張はその件なのではないだろうか。

(完全にお仕事の話だけ? もしかすると、CEOのお嬢様との食事会もあるのかも)

取引と見合いがセットなのではないかと思うと、のん気に横になっていられずに起き上がった。

(どうしよう……)

他の女性と見合いなんてしてほしくないが、夢は叶えてほしい。

彼が帰国して話し合うまで、堂々巡りの悩みが続きそうだ。

(この問題を考え過ぎたらダメ。お腹に赤ちゃんがいるのに)

今できることをしようと思い、自室へ行く。

宏斗が買ってくれた鏡台の引き出しから取り出したのは、前に使っていた携帯電話だ。

今は宏斗に借りた最新機種を使っていて、そこには叔父の連絡先を登録していない。

勘当を解いてくれた叔父に連絡するため、久しぶりに古い携帯電話に電源を入れた。

ベッドに腰かけて緊張しながら電話をかける。

三回コールで繋がると、今までにない低姿勢で謝られた。

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