御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
繁史を悪く言い、渚が再婚したと思って喜んでいるのが不思議だった。

どういう心境の変化だろうと思って戸惑っていると、叔父が続ける。

『それで、その、なるべく早く逸敷さんを連れてこっちに来てくれないか? お前の親代わりだったんだから、挨拶があってもいいだろ』

「ごめんなさい。宏斗さんは仕事が忙しいので、すぐにというのは無理なんです」

本当は結婚していないと打ち明けるのを躊躇した。

渚が未婚なのを繁史にばらされると困るからだ。

(結婚できるかもまだわからないし、しばらく紹介できない)

「私だけ早いうちに帰りますね。お墓参りもしたいので」

きっと叔父は温かく迎えてくれるだろうと思って言ったのだが、強い口調で返される。

『お前だけじゃ意味がないだろ。こっちは今すぐにでも逸敷さんに会いたいんだよ!』

「ご、ごめんなさい。でも、あの、どうして今すぐなんですか?」

少し間を置いてから、叔父が勢いをなくした声で白状する。

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