御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
「私、この子たちがなにより大切なんです。可愛くて、愛しくて、この子たちの願いは全力で叶えてあげたい。だからお義母様とも交流したいと思うんです。可愛がってくれるおばあちゃんがいたら嬉しいんじゃないかなって……ただそれだけなんです」

「可愛がってくれればな。あの人に渚のような母性はないよ」

(そうなのかな。孫を見ても愛しく思わないの?)

社会的な地位があり裕福な暮らしをしていても、息子に見放され孫に会いたいと思えない人生は渚にすると寂しく見える。

眉尻を下げた渚に宏斗が嘆息した。


「一応招待状は出しておく。来ないと思うが。まったく渚はお人好しだな」

「呆れました……?」

「それを通り越して感心した。そういう渚に惚れたんだ。俺も少しは歩み寄る努力をするよ」

「ありがとうございます!」

渚が笑顔を向けると、宏斗が微笑んで顔を近づけてくる。

目を閉じて鼓動を高まらせたが、唇が触れ合う前にぐずっていた双子が揃って泣き声を大きくした。

「あっ、航大はミルクの時間です。花凛はオムツかも」

「俺がミルクを作るよ」

「私、オムツを見ますね」

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