御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
「昔は照れ隠しで突っ張っているのがわかりやすかった。今で言うとツンデレというやつか。可愛いところもあったんだが、年を取るとわかりにくくなってしまった」

独り言のように付け足した義父のぼやきに、おかしくなって夫婦で笑った。

「母さんへの見方が変わりそうだ」

「宏斗、お前は今日の招待を反対しなかったのか?」

「最初は反対だったよ。でも渚が交流を望んでくれたから、その気持ちを大切にしようと思った。母さんには色々と思うところはあるが、子供たちのために不仲でいるよりいい関係を築く努力をしなければ。夫婦で話し合った結論だ」

話している宏斗の表情は柔らかい。

彼も納得してくれているのだと感じて嬉しく思う。

一方で義父は感心したように頷いていた。

「家庭を持って度量が大きくなったな。お前には寛容さが足りないと思っていたんだが」

社内での宏斗は冷徹なイメージを持たれていると義父に教えられて驚いた。

渚の前での宏斗は底抜けに優しいから、厳しい彼をうまく想像できない。

バラされて苦笑している宏斗に義父が目を細める。

< 216 / 222 >

この作品をシェア

pagetop