御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
『経済的に困窮していると思っているようだから、俺と一緒に暮らしているのは知らないんだろう。居所を掴んでいるというのはただの脅しだ。だが念のため、しばらくひとりで外出しない方がいい。買い物は宅配を利用
するか、俺と一緒に行こう』

(そっか。こんなすごいマンションに住んでいると本当に知っているなら、お金に困っていると思わないよね)

「わかりました」

「実はイレギュラーな仕事が重なって、岩淵への連絡は来月に入ってからになりそうなんだ。待たせて申し訳ない」

「いえ、そんな。私の方こそ迷惑をかけてばかりですみません。私はいくらでも待てますので。その間、お世話になり続けるのは心苦しいんですけど……」

本心を明かすと、あと半月は宏斗と一緒に暮らせるのが嬉しい。

そう思ったおかげで恐怖が引いて、微笑むことができた。

「落ち着きました。もう平気です。ありがとうございます」

肩を抱いてくれていた彼の手が離れていくのが寂しい。

「この携帯はしばらく電源を落としておいて。新しいものを今から一緒に買いにいこう。俺が契約して渚ちゃんに貸すという形でもいい?」

「そこまでしてもらうわけには!」
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