御曹司の溺甘庇護欲が最愛妻と双子を取り戻す
最近の外出は近くのスーパーマーケットに行くくらいで、それも周囲に用心しながら短時間ですませている。

けれども彼が隣にいると心強く、出かけるのも怖くなかった。



翌朝、リビングのカーテンを開けた渚は眩しい日差しに目を細めた。

(いい天気ね。外を歩きたくなる)

そう思っても、昨日の元夫からの電話のせいでますます外出しづらくなってしまった。

今日は日曜なので宏斗が付き添ってくれたら食品の買い物に行きたいが、仕事が忙しいと言っていたので出勤かもしれない。

(買い物につき合ってほしいだなんて贅沢は言えない。ネットスーパーにしよう)

朝食の準備を始め、それが終わってしばらくしてから宏斗が起きてきた。

部屋着姿で髪に寝癖がついていても、それさえ彼は魅力に変えてしまう。

もう二週間近く寝起きの顔を見ているはずなのに、今朝も惚れ惚れするような容姿の端麗さに心臓が波打った。

「宏斗さん、おはようございます」

「おはよう。寝坊した」

朝食を温め直そうとして、ダイニングテーブルに着いた彼に問う。

「今日もお仕事ですか?」

「いや、休みだよ」

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