頻発性哀愁症候群
「そうだよ!『寂しい』をなくす必要はないんだ。『寂しい』を小さくするだけでいい」

「え?」

「症状を軽くするってこと!『寂しい』を倒さなくても、無視出来るくらいの大きさに出来るなら、それはきっとこの病気が良くなったってことになる」

「……どうやって、寂しいを小さくするの?」

「まだそれは分からない。でも、『寂しい』は絶対的に悪いことって思うのは、俺らにとっても苦しいと思う。だから……うーん、何て言うんだろう。深く考えすぎると疲れるから、程々でいいのかもしれないってこと」

菅谷くんが私の手をぎゅっと握り返す。

「『寂しがり屋』が二人、俺と川崎さん。少なくとも、二人で『寂しい』をある程度埋めていける。急ぎすぎないでいこう」

急ぎすぎない……私は急ぎすぎていたのだろうか?
 
早く病気を治して、「普通」の生活になりたいって。

「普通」が何かももう忘れたのに。
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