頻発性哀愁症候群
その時、教室が急に騒がしくなる。

「あ!菅谷、おはよう!相変わらず来るのおせーよ!」

「悪ぃ。寝坊した!」

教室に登校した菅谷くんに数人の男子生徒が集まって話しかけに行っている。

入学して一週間。

菅谷くんが人気者であることは、クラスメイトの誰もが分かっていた。

「菅谷、数学の宿題終わってる?」

「あ、やべ。終わってない!誰か見してくれね?お礼にこのお菓子やるから!」

「食べかけじゃねーか!」

明るくて、ノリが良くて、まさに人気者。彼の周りには、いつも人が絶えない。

寂しくても誰とも話せなくて、静かにぬいぐるみと手を繋いでいる私とは大違いだ。
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