あなたに伝えたくて
不思議だな⋯⋯と感じたのは、彼とは初めて会ったのに、全然そんな感じがしないのだ。

何故か懐かしさのようなものすら感じる。

だから、初対面にも関わらず、失恋の痛手を彼にぶちまけた。

それこそ、みっともないほどに。

彼は、ただ優しい瞳で私を見つめて、相槌を打ちながら話を聞いてくれていた。

連絡先も交換し、淋しい時には、真っ先に彼に連絡するようになった。

かなり迷惑な話だが、それは、真夜中でも。

私が泣きそうになって電話をかけると、彼は、夜のドライブに連れていってくれたり、独りになりたくない夜には、ずっと一緒に居てくれた。

しかも、一晩中、二人きりで過ごしたからと言って、何も起こってはいない。

彼と居ると楽しいし、安心する。

同じフランス語のクラスのメンバーで過ごしていても、彼だけが何故か特別に感じられた。
< 5 / 13 >

この作品をシェア

pagetop