これが恋じゃないとしても
卒業が近づく頃には、もう3年生は滅多に登校しない。

俺はというと、自宅でミステリ小説を読み漁る日々だった。

ふと、今西はどうしてるのか、少し心配などしてみる。

いい加減、志望校のランク落とさないと、全滅だろ⋯⋯。


「ねーショウちゃん、連絡先教えて!」

そういや、いつか今西に聞かれたことがある。


「連絡先?連絡網に電話も住所も載ってるだろ」

「いやいや!家にかけたら家族が出るかもしれないじゃん?」

「当たり前だろ、固定電話は家族共用なんだから」

「だから、せめてメールぐらい教えてよ」

「メールなんかしねぇし」

「そんな、だってケータイ持って⋯⋯」

「ねぇよ」

「え?」

「何度も言わすな。ケータイなんか持ってねえから」

「えー!何でイマドキ持ってないの?」

俺は、またしてもカチンときてしまう。

「なんで、そんなことオマエに言われないといけねえんだよ!うちの学校バイト禁止だろ?ケータイ持てるほど小遣いもらってねぇから」
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