泡のような世界で君と恋をする
「……ルシア……!」

澪の声が、震える。

ルシアは迷いなく駆け寄り、拘束具へ手を伸ばした。

「触るな!」
白い存在が叫ぶ。

「共鳴を重ねれば、人間の身体が――」

「分かっている」

ルシアの声は、低く、静かだった。

「それでも、離す」

王家の鱗が、拘束具に触れた瞬間。

――共鳴。

二つの力が、正確に重なり合う。

光が悲鳴のような音を立て、空間が震える。
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