初恋の君は、闇を抱く。
「悪かったって!」
「そんなマジになるとは思わなかった!」
二人とも気まずそうに笑う。
イブはそれ以上何も言わなかった。
ただ、私の前に立ったまま動かなかった。
……守るみたいに。
この背中……なんだか懐かしくて。
――なんだろう。
「どっかいけよ」
短くそう言うと、男の子たちはイブの後ろにいる私に軽く手を振って去って行った。
「イブ……ごめんね、なんか……」
思わずそう言うと、
「違う」
イブはすぐに言った。
「悪いのはあいつら。調子に乗りすぎ」
「あんな風に言って、気まずくならない?」
「平気、アイツらとは付き合い長いからわかってんだろ」
「そうなんだ……」
「モカだってホントは悪いやつじゃねーんだ……だから許してやって」
その名前を聞くとドキッとする。
さっき言われたことを思い出してしまう。
モカのこと抱きしめたって……
「うん……わかってる」