初恋の君は、闇を抱く。
それまでは私も良い娘を演じてきたつもりだった。
でも義母には見透かされていたんだ。
父は昔から私にも無関心だし、頼りにはならない。
本音をいえる相手じゃない。
「ご飯、いらない」
私は一言そう言うとリビングのドアを強く閉めた。
その後すぐに〝はぁ。どこをほっつき歩いてるのかしら〟という義母のため息が聞こえた。
私だって努力してきたのに。
褒めてもらおうとテストで高得点とったり、習字でも賞をとったり。
だけど、義母はいつも他人事で一言『おめでとう』と言われるだけ。
心から喜んでるわけじゃない。
そのうちバカバカしくなって、いい子でいることをやめた。
部屋に戻ってバッグを放り投げる。
スマホを見ても、誰からも通知はきていない。
ゼロ番ではミオにしか連絡先は教えていないけど、そのミオは最近ゼロ番に来ていない。
最近親が心配してくれてるって言ってたな。