初恋の君は、闇を抱く。

善か悪か

――Nagi Side――


ねぇ一颯。

今でもあの日のことは忘れてないよ。

大きなジャングルジムの一番上に登って二人で落ちていく夕日を見ながら。

「凪の事はずっと俺が守る」

って言ってくれたこと。

……それなのに突然消えちゃうなんて。

最後にあんな拒絶されても嫌いになんてなれなかった。

だって……

一颯も泣いていたのを知ってたから。

あの時はどうすることもできなかった。

私も子供だったし、一颯を止める手段が見つからなかった。

ごめんね一颯。

きっと一颯のことだから、一人で抱えてたんじゃないかな。

次に会ったらこう言おうって決めてるんだ。

〝今度は私が一颯を守るから〟

って。

だから……

今はどこかで笑ってくれてたらいいな。


< 45 / 58 >

この作品をシェア

pagetop