初恋の君は、闇を抱く。
そして静かにため息をつく。
「……イブが今までどんな辛い思いしてきたか」
なにそれ……。
この人はイブのことわかってるの?
「……」
「ごめん、言わなきゃわかんないよね。イブがどう考えてるかわかんないけど、今は口止めされてるから。何かあったら私かイブにちゃんと言いなよ」
「うん……でも」
私は小さく息を吸った。
「三上先輩を最初から疑うことはできない。少なくとも今のゼロ番を守ろうとしてるのを見てるから」
紗夜は何も言わず、頷いて踵を返した。
この判断、私は間違っていないと……思いたい。
その時、突然ミオから着信があった。
「ミオ!?ひさしぶりっ……」
嬉しくて声が上ずった。
数週間ぶりだけど、もう何ヶ月も経ったみたい。
『ごめん!凪、連絡できなくて』
「ううん、大丈夫なの?ゼロ番来てないから……」
『親に夜出てるの見つかってさ……めちゃくちゃ怒られて!スマホ没収されてさー!』
「そうなんだ……」
本気で怒られて、心配してもらえてるだけで羨ましいなんて思ってしまう。