初恋の君は、闇を抱く。

ビー玉みたいな瞳


数日経っても、ミオが言っていたことが頭から離れない。

考えれば考えるほど、勝手に傷ついてる自分がバカみたいで。

ゼロ番に行く途中、コンビニに寄ることにした。

今日はアイスでも買っていこうかな。

昔から好きだったこのバニラがもちに包まれてるアイス。

私はアイスケースの中から一つ取り出して、レジに向かおうとした。

その瞬間、全身に鳥肌が立つくらいどきっとした。

――あの後姿……イブ?

長身というだけで目立つのに、あの整った顔立ち。

横顔でもすぐにわかった。

周りにいた女のお客さんたちがチラチラとイブの方を見ている。

どうしよう、目が離せない。

ふっと、こっちを見てさらに心臓の音が高鳴った。

やっぱりイブだった。

ゼロ番でも路地でもなく、こんなに明るい場所で見るのは初めてかもしれない。

あれ……目。

あんな目していたっけ。

吸いこまれそうな、透き通った色、ビー玉みたい。

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