初恋の君は、闇を抱く。
一瞬、時間が巻き戻った気がした。
昔……公園で見上げたあの目と、重なる。
「久しぶり」
声を掛けられて、ハッと我に返る。
「い、イブ……久しぶり、だね」
やばい、震える。
「……どっか行くの?」
「今からゼロ番に行こうと思って……」
「そっか」
それ以上、言葉が続かない。
久しぶりに会えたのに、何を話せばいいのかわからなかった。
それに、近くで見るとすごい……本当に綺麗な目をしている。
いつもそれを隠すかのようにフードを被ってるのに、今日は被っていないからよく見える。
その時だった。
外で、突然バラバラと大きな音がした。
「……雨?」
「だな、急すぎ」
「嘘……雨降ると思わなくて傘持ってきてなかった」
「俺も」
突然の雨に、コンビニの傘は次々と売れてしまい、残りの1本となった。
「ほら、これ」
イブが私に傘を差し出す。
「え!いいよ、イブが買って!私は駅まで走るから」