【完結】天才弁護士の溺愛ミステリー

45 そんなぁぁあ

「ここで、1つ疑問が残ります。」

先生は人差し指を立てて言う。

「え?
どこにですか?」

私はそう尋ねる。

「良いですか、綾乃?
直す→修理する、というのは、あくまでも関東の標準語での考えです。
旅行者達は広島から来たんですよね?
広島では、直す→仕舞う、という意味で使われるんですよ。
まぁ、方言ですが、直すを仕舞うと表現する地域は結構広いんです。
つまり、広島出身の殺害された神田さんは、『このペンを仕舞ってくれないか?』という意味で使ったんです。
しかし、相手は東京か関東出身の人だった為、ペンを修理しようとしたんですよ。
つ・ま・り…」

「東京出身の人がこの事件の真犯人!ですね!?」

「ビンゴです。」

そして、唯一の東京出身の野村という人物が警察に捕まった。
彼の荷物からは血のついたセーターが見つかったようだ。

こうして、湯けむり殺人事件は幕を閉じたのだった。

「さぁ、昨夜の続きを…」

「さぁ、観光に行きましょう!」

「はぁぁぁあ?
観光?
いやですよ、私はあなたともう一度露天風呂に…」

「行きますよっ!」

私は言ってズイズイと歩いて行く。

先生は仕方なく私について来た。

「どこに行くんですかぁ?」

「清水寺ですよ!
古民家カフェもあるそうですよ!」

「へぇ…
カフェか…」

♦︎♦︎♦︎

私たちは古民家カフェに居る。

「帰ったら露天風呂入りますよね?」

「さっきから同じ質問しないで下さい。
入りません!」

「そんなぁぁぁあ!」

「先生の頭にはそれしか無いんですか!」

「それしかありません!」

「…聞いた私が馬鹿でした。
あっ、飲み終わりました?
じゃあ、お土産買いに行きましょう!」

清水寺の表参道へ向かった。

そして、お土産を沢山買い込んだ私は満足して、東京に戻って行った。
露天風呂には入っていない。

先生は最後まで露天風呂と連呼していましたとさ♡
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