【完結】天才弁護士の溺愛ミステリー

48 信じてる

そして、宇賀神先生の運転で叔母さんに面会に向かった。

「綾乃ちゃん!」

「叔母さん!
大丈夫ですか?」

「大丈夫…とは言えないわね…
完全に嵌められたのよ…」

「分かってます。
私は叔母さんが犯人だなんて思っていません。
叔母さん、私に弁護させてくれませんか?」

「もちろんよ!」

「良かった…」

「盛り上がっている所失礼。
聞きたいのですが、亡くなった柊先生に対して恨みを持っていた人物に心当たりはありませんか?」

宇賀神先生が口を挟んだ。

「さぁ…
そうですね…
お手伝いの3人は、それぞれ詐欺やギャンブル、アルコール依存気味でお金に不自由していたから…
お金を何度も主人に借りていました。
殺せば、返さなくて済みますものね。
安易な考えですけど…

後は、猫ハウスの石田ゆうこさんは、猫ショップを開きたいとかで、主人に融資を募っていましたけれど…
断られていたから、恨みと言えば…

後は、牧場管理の前野弘さんは、スピリチュアルがすごく好きで、特定の女性占い師に入れ込んでいるらしくて、大金を貢いでいるらしかったわ。
それで、主人に借金を…
それも動機になると言えばなりますね…」

叔母さんは言った。

「ふぅむ…
それぞれに動機がある、という訳ですか…」

宇賀神先生はそう言って何かを考えている。

「とにかく、一人一人に事情聴取してみましょう!」

私は言った。

♦︎♦︎♦︎

「えーと、お手伝いさんは園田都(そのだみやこ)さん、林絹子(はやしきぬこ)さん、有光紀伊(ありみつきい)さん、の3人ですね。
園田さんのお宅から行きましょう!
えーと、江戸川区の区営住宅ですね。」

「いかにもお金に困っていそうですね…」

「まぁ、決めつけはよくありませんよ。」

私たちは園田さんの家に向かった。

アパートはかなり年季が入っていた。

私たちが壊れかけたチャイムを鳴らすと、迷惑そうにおんぶ紐を付けて園田さんが現れた。

「何ですか?
はぁ、柊先生の事で?」

「えぇ、失礼ですが、あなたは詐欺にあって、叔父に多額の前借りをしていたらしいですね。
動機としては十分です。」

「し、し、失礼ね!
私は殺していませんよ!」

「では、10月5日の夜中のアリバイを証明できる人はいますか?」

「はぁ…?
そんなの無理でしょう?
だって、夜中なんて寝てるもの。
みんなそうよ!」

迷惑そうに言う園田さん。

私たちは一旦引き下がることにした。

そして、林さん、有光さんにも聞き込みしたが、答えはほぼ同じだった。
夜中のアリバイなど、皆無いのだ。

そして、殺していないの一点張り。

「はぁぁぁあ…
参りましたね…
皆犯人にも見えるし、違うようにも…」

私は宇賀神先生の車の中でため息を吐いた。
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