この恋に名前をつけるとするならば

「あ!麗月さん!これから打ち上げ行くんですけど、一緒に行きませんか?!」

そう誘ってくれた命くんだったが、もちろん芽衣さんは大反対した。

「ダメに決まってるでしょ〜?!勝手に呼ぼうとしないでよ!」

すると、その横で「確かに今日の打ち上げは、大事な話があるからなぁ。」と考え込む郁人さん。

(大事な話?どうしたんだろう。)

そう思いながら、わたしは「わたしは遠慮させていただきます。ライブに来れただけで充分です。」と作り笑顔を見せた。

「申し訳ないですね。今日はちょっと難しいですけど、また機会があれば来てください。」

そう言ってくれた郁人さんに、わたしは「ありがとうございます。」と言うと、「それじゃあ、わたしはそろそろ、」と帰ろうとした。

「あ!麗月さん!ちょっと待って!」

わたしを呼び止め、歩み寄って来た命くんは、わたしの手を握り、楽屋の外へと連れ出そうとした。

「あ!ちょっと命!」

そんな命くんを止めようとする芽衣さんに、「二人きりにしてやろうぜ。」と煙草をふかし出す郁人さん。

わたしは命くんに手を引かれ楽屋から出ると、廊下の端の方までやって来た。

「麗月さん、二度目のデートの話なんですけど。」
「あ、うん。まだ約束出来てなかったもんね。」
「俺···今、ライブの練習の時以外は外出するなって言われてて···、だから···」

そこまでの命くんの話を聞き、デートは諦めた方がいい。
そう思ったのだが·······

「俺んちに来ませんか?」

まさかの提案に「えっ?」と驚くわたし。

(命くんの家に···?行っていいの?)
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