この恋に名前をつけるとするならば

「あ!べ、別に変な意味じゃないですよ?!映画観たりとか、麗月さんと一緒に過ごしたいなぁって···、思っただけで···」

照れくさそうにそう命くんは何だか可愛らしくて、わたしの頬は自然と綻んだ。

「わたしが行っちゃっても、いいの?」
「もちろん!麗月さんさえ良ければ!」
「じゃあ··、お邪魔しようかな?」

わたしがそう返事をすると、命くんは満面の笑みを浮かべ「はい!是非!」と言った。

あぁ、この笑顔だ。
わたしが見たかった、命くんの笑顔。
作られていない、偽りの無い、純粋で真っ直ぐな笑顔。

そしてわたしたちは、早速ではあるが、次の日の日曜日に命くんの家で"おうちデート"というやつをする事にした。

「迎えは郁人にお願いしとくんで、麗月さんは家で待っててください!」
「えっ、いいの?」
「郁人の家と俺んちすぐ近所なんですよ!だから、大丈夫っす!」

命くんとのおうちデートの約束をしたわたしは、これから打ち上げだという命くんと「また明日。」と手を振ると、家まで送ってくれると言う郁人さんの車に乗り込んだ。

「わざわざすいません。送ってもらっちゃう事になってしまって······」

後部座席からわたしがそう言うと、郁人さんは「いや、全然。こういうの俺の役目だから。」とあっけらかんとした様子で言った。

「ていうか、いつも芽衣がごめんね。あいつ口悪くて。」
「いえ、大丈夫ですよ。」
「命の事になると、すぐムキになるんだよなぁ。」
「···命くんの事が、好きなんですね、芽衣さん。」

わたしがそう言うと、郁人さんは「んー、まぁね。」と言った後、「でも芽衣の想いは一方通行だから。」と言った。
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