お嬢様の従者は…
「朝食ができております。ご両親もお待ちになっておりますので準備ができましたらダイニングにお越し下さい」
「分かったわ。ありがとう」
皆の前ではただのお嬢様と従者。隙なんて一切見せない。
私は顔を洗って制服に着替えダイニングへ向かった。
すでに両親が揃っており私を待っていた。
「やっと来た」
母が少し険しい顔で言う。
「遅れてごめんなさい」
そう言いながら私は静かに席に座る。その間もメイドが料理を運んでくる。
「いいんだよ。よく眠れたかい?」
「はい」
「そうか。良かった。では食べようか」
家族3人で朝から豪華な朝食を食べ始める。
チラッと伊織の方を見ると真面目な顔で端の方に控えていた。
「学校は順調か?」
父に話しかけられたのを機に意識を再びそちらへ戻す。
「はい」
「エスカレーター入学だからといって気を抜いて良いわけじゃありませんからね」
「分かっております」
「勉強はちゃんとやっているの?西園寺家の娘として恥ずかしい姿は許しませんよ」
「まぁまぁ。その辺にしたらどうだ。凛だって頑張っているよ。なぁ?」
「はい」
うちは母が厳しく父が優しい。正直母にはもう少し丸くなって欲しいと思う時もあるけれどなんでも厳しいわけではない。
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