最愛の灯を吹き消す頃に。
今日は体育の授業があった。
湿気のせいで体育館も蒸していて結構汗をかいた。
置いて帰るなんて有り得ない。

「戻るね。先に帰ってて」

「ついていこっか?」

「大丈夫!また明日ね」

「分かった。気をつけてね」

「うん。ばいばい」

「ばいばーい」

学校からはまだそんなに離れていなかったことが不幸中の幸いだ。

早歩きで戻ったら五分もかからなかった。
誰よりも真っ先に飛び出したくせにリターンしているなんてバカみたい。

二年生の教室がある三階まで階段を上る。
私は二年一組だから踊り場のすぐそばが教室だ。

後ろのドアが開けっ放しになっていて教室内がよく見える。
もう誰も居ないと思っていたのに、一人だけ席に座っている元宮契が居た。
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