最愛の灯を吹き消す頃に。
「もう帰んの?」

「え?うん、もう用事終わったし」

「そっかぁ。良かったら一緒に帰ろうよ」

返事に困る。
男子からこんなにストレートに誘われたことなんて無いし、しかも誰もが認めるイケメン。しかも初対面。
特別お喋りが得意なほうでもないし、つまんないって思われたらショックだし。

イエス、ノーのシンプルな選択肢で悩んでいる私の返事を待たないまま、「行こっか」って元宮契は動き出してしまった。

慌てて背中を追いかける。

そうか。
ちょっとくらい強引なほうが男子はモテるのかもしれない。

…なんて。

こんなイケメンの恋愛対象に私が含まれているわけも、元宮契はそんなつもりで誘ったわけでもないだろうけれど。
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