最愛の灯を吹き消す頃に。
「あれ、エマちゃん」

「おーい。嘘だろ」

あんなに遊びたいとせがんでいたのに、おうちに着くなりエマちゃんはソファでこてんと寝落ちしてしまっていた。

「ほんっと子どもって驚愕のスピードで寝るよなぁ」

苦笑しながらエマちゃんにブランケットを掛けてあげる元宮契からはちゃんとエマちゃんへの愛情が伝わってくる。

「体いっぱいで遊んでるんだろうね。だからエネルギーの消耗が激しいのかも。体ちっちゃいしね。チャージも少なそうだし」

「真中さんって面白い表現するよなぁ」

「やめてください。プレッシャーです」

「それはすみませんでした。真中さんごめん。ちょっと着替えてきてもいい?」

「うん。汚れちゃってるし早く着替えたほうがいいよ」

「ありがとう」

元宮契がリビングを出ていって手持ち無沙汰になってしまった。
勧められてもいないのに勝手に座るのもなんかなぁって思いながらリビングをグルッと見渡してみる。

広いベランダにはもう五時を回っているのに洗濯物が干したままだ。
一日中曇っているし、この時期はいつ雨が降り出してもおかしくないのに大丈夫だろうか。
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