最低シンデレラ〜元カレ公爵様の唯一らしい〜
一人目、斬撃を受け流す。木剣で鋭く足を払う。
二人目、突きを飛びすさって躱わす。振り向きざま、金的。
三人目、こちらから仕掛ける。面倒になったので、ただ鳩尾を蹴る。
全員のしたとき、エミリーはまた嗤った。模擬戦場の砂地には三人が転がっている。大男は仰向けでただ青天を見つめ。痩せぎすはまともに息をできず土埃を吸って咳き込み。中背は鳩尾を押さえてうずくまっている。
一方、訓練用の木剣を肩に担いだエミリーは呼吸一つ乱していない。いい気味だった。やられたら、やり返す。それだけのことだ。
「……ふむ」
観覧席から眺めていた副隊長が、また一つ唸った。エミリーは木剣を武器架に戻し、副隊長に向き直って敬礼する。
「ガルデニエ、模擬戦を終了いたします」
「うん、合格だ。文句のつけようがないな」
「ありがとうございます、副隊長殿」
「今日から君は、ガルデニエ少佐だ。よいな?」
「はっ、副隊長殿」
詰所の門を出ると、黒塗りの御用馬車が停まっている。そこから覗く、紅い髪。
「どうだった?」
「ぶっ殺しました」
「よろしい。それでこそ俺のエミリー」
「誰のエミリーですか」
「だから、俺の」
「ふん、まあ今日は機嫌がいいので水に流しましょうか」
「可愛いね」
「はああ!?」
二人目、突きを飛びすさって躱わす。振り向きざま、金的。
三人目、こちらから仕掛ける。面倒になったので、ただ鳩尾を蹴る。
全員のしたとき、エミリーはまた嗤った。模擬戦場の砂地には三人が転がっている。大男は仰向けでただ青天を見つめ。痩せぎすはまともに息をできず土埃を吸って咳き込み。中背は鳩尾を押さえてうずくまっている。
一方、訓練用の木剣を肩に担いだエミリーは呼吸一つ乱していない。いい気味だった。やられたら、やり返す。それだけのことだ。
「……ふむ」
観覧席から眺めていた副隊長が、また一つ唸った。エミリーは木剣を武器架に戻し、副隊長に向き直って敬礼する。
「ガルデニエ、模擬戦を終了いたします」
「うん、合格だ。文句のつけようがないな」
「ありがとうございます、副隊長殿」
「今日から君は、ガルデニエ少佐だ。よいな?」
「はっ、副隊長殿」
詰所の門を出ると、黒塗りの御用馬車が停まっている。そこから覗く、紅い髪。
「どうだった?」
「ぶっ殺しました」
「よろしい。それでこそ俺のエミリー」
「誰のエミリーですか」
「だから、俺の」
「ふん、まあ今日は機嫌がいいので水に流しましょうか」
「可愛いね」
「はああ!?」