溺愛センパイと雨空の下で。
私の心臓は一段上がる事に暴れていく。

そもそも今まであまり男性と話したことも無いのに、1つ学年上の先輩にクッキーを渡しに行くなんて、私には難易度高すぎる…!

階段を登り切ると、すぐに多くの視線を感じ始めた。


ビクビクしてる私を見たそらちゃんは「時雨はどうしたいの?帰りたいの?」と語りかける。



……ちゃんとお礼、したい。


昨日、何味なら食べてくれるかなとか沢山考えながら作ったこのクッキー。
緊張、でいっぱいだけど、ちゃんとこのクッキー渡したい…。


ブンブンと首を振ると

「さすが私の親友」

とそらちゃんがにっこり笑顔になった。



なんだかその笑顔を見ると私も笑顔になって自然と体がほぐれていく。


「私、後ろにいてあげるから。あとは時雨が自分で行ける?」
「…うん!いける!頑張る!」
「ん!」


私たちは2組なので1組側の階段から3階にあがったのだけど、そもそも橘先輩のクラスを…知らない。

一つ一つ教室を覗いたりなんかするのも凄く恥ずかしいし、ここは近くにいる人に聞くしかない…!

3年1組の教室付近に立って話してる男子3人組に、橘先輩のクラスを聞こう。橘先輩は男の人だから、きっと男の先輩の方が橘先輩と仲良い可能性高いよね。


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