溺愛センパイと雨空の下で。

2.side 風羽

ーー
side 風羽

「なんか廊下ザワザワしてね?」
「ん?知らね」

俺はそんなことより数日前の出来事が脳裏を離れず、あれから毎日、あの子のことを考えている。

事の発端は新学期初日にあの子がよく付けているヘアピンを見つけたことだった。
腰あたりまであるふわふわの黒髪を右耳あたりでとめている薄いピンクのヘアピン。


…いやヘアピンって言うのか?あれ。
わかんねぇけど、とにかく彼女はああいう太い止めるやつをほぼ毎日つけている。

つけてないのは体育の授業の時とかだけ。

たまに運動場で体操服を着たあの子が髪を上で結っているのを見るけど、正直アレはヤバい。


俺の半分くらいしかない身長の彼女は、大きな目、スっと筋が通っている鼻、そしてぷっくりとした唇。




あれは去年の入学式のこと。
『天使がいる』と全学年ですんげぇ噂になった。

俺は当時彼女もいたし、全く興味なかったんだけど、2年の秋あたりに学食で初めてあの子を見た時、一目惚れをした。



……つってもあの子に一目惚れする男なんざ山ほどいるだろうし?俺なんて数日前ようやく話せたところだし?
一時彼氏いるんじゃないかって噂も立ってたし、

マジで望み薄すぎる片思い中です。

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