溺愛センパイと雨空の下で。
「……はぁ……」
「なんだよ!辛気臭ぇなぁ!飯が不味くなんだろ!!」
「……うるせぇ、」
俺の前で騒ぐのは前川大地(マエカワ ダイチ)。
いいよなぁこういう脳天気なやつは悩みのひとつも無さそうで。
すると俺が馬鹿にしている目をしていたことに気がついた大地は母さんが毎朝作ってくれてる俺の大好物を盗み食いしやがった。
「クッソ、お前……」
俺が大地の弁当から卵焼きを箸でつまみ上げ、口へ運ぼうとしたところだった。
「……たっ、たちばな、ふうっ、せんぱい…!」
数日前に聞いたハイトーン。この声が耳に入るだけで全ての邪悪な感情が抜け落ちそうになる。
箸を持つ指の力が抜け、大地から奪った卵焼きはボトッと床へ落ちた。
声が聞こえた前の扉付近へ視線をやると、そこには…。
俺が数日前拾ったヘアピンを付けたあの子がいる。
それも俺の名前を呼んで。
……俺の名前を呼んで!?!?
ガタッと大きな音を立てながら椅子から立ち上がると、俺に気づいた天使はふんわりとした笑顔を浮かべながら「橘先輩っ」と俺を呼んだ。
「なんだよ!辛気臭ぇなぁ!飯が不味くなんだろ!!」
「……うるせぇ、」
俺の前で騒ぐのは前川大地(マエカワ ダイチ)。
いいよなぁこういう脳天気なやつは悩みのひとつも無さそうで。
すると俺が馬鹿にしている目をしていたことに気がついた大地は母さんが毎朝作ってくれてる俺の大好物を盗み食いしやがった。
「クッソ、お前……」
俺が大地の弁当から卵焼きを箸でつまみ上げ、口へ運ぼうとしたところだった。
「……たっ、たちばな、ふうっ、せんぱい…!」
数日前に聞いたハイトーン。この声が耳に入るだけで全ての邪悪な感情が抜け落ちそうになる。
箸を持つ指の力が抜け、大地から奪った卵焼きはボトッと床へ落ちた。
声が聞こえた前の扉付近へ視線をやると、そこには…。
俺が数日前拾ったヘアピンを付けたあの子がいる。
それも俺の名前を呼んで。
……俺の名前を呼んで!?!?
ガタッと大きな音を立てながら椅子から立ち上がると、俺に気づいた天使はふんわりとした笑顔を浮かべながら「橘先輩っ」と俺を呼んだ。