娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
杏奈がネタにされたり噂の的になるのはかまわないが、朱音が面倒なことに巻き込まれるのは避けたい。

それに、思いがけない場面で蓮人が自分の父親だと知ったり、周りの友達にからかわれたり。

朱音が傷つくなにもかもから守らなければ。

「一緒に写真を撮るなんて、あり得ないですね」

現実を実感して、杏奈は苦笑した。

「だったら、今、撮ればいいんじゃないか?」

「今?」

蓮斗は立ち上がり、杏奈の隣に腰を下ろした。

「あの?」

杏奈は目を瞬かせた。

互いの膝が触れ合うほどの近さで、蓮斗が笑っている。

すると蓮斗は杏奈の肩を抱き寄せ顔を近づけながら、もう一方の手でスマホをかまえた。

「れ、蓮斗さん……?」

気づけば蓮斗の胸の中におさまっていて、いったいなにが起きているのかわからない。

「俺が一緒に写真を撮りたいのは、杏奈だ」

「わ、私も……」

杏奈はおずおずと顔を上げた。

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