娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
「そうか。だったら」
 
蓮斗は肩をすくめると、杏奈を再び抱き寄せた。

同時に二回目のシャッター音が響く。

「蓮斗さん、また……」

慌てて体を起こすと、蓮斗は杏奈の混乱など意に介さず、慣れた動きでスマホの画面を操作している。

「これもいい顔。今日のベストショットなんだよな」

「蓮斗さん。ま、また……」

杏奈は今度こそはと素早く手を伸ばしてスマホを取り上げた。

「いい顔なんて、お世辞言わないでください。私、写真うつりがよくなくて……えっ」

杏奈はスマホの画面をまじまじと見つめた。

そこに表示されているのは予想どおり杏奈の写真だが、今撮られたものではなかった。

「これ……いつの間に?」

蓮斗が照れくさそうな顔を向ける。

「杏奈の叫んでる顔にぐっときて、気がついたら撮ってたんだ」

「ぐっと?」

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