娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
おかげで父の記憶はほぼゼロのまま成長し、父に対しては十分すぎるほどの養育費を気前よく支払ってくれる人というイメージしかなかった。
ただ、母は父のことで呆れることはあっても悪く言ったことは一度もなく、結婚したことを後悔したこともないと、言っていた。
妻と息子を捨てて会社に利がある相手との結婚を選んだ父。
そんな最低ともいえる男との結婚に後悔がないと言う母はどこまでお人好しなんだと蓮斗は呆れたが、中学時代にその理由を聞いて、全身から力が抜けたのを覚えている。
『だってあの人がいたから蓮斗に会えたのよ。結婚してよかったし感謝してるわ』
あっけらかんとそう言って笑う母から後悔や強がりといった感情は見えず、蓮斗自身も父にマイナスの感情を抱くことが馬鹿らしく、面倒になったほどだ。
『今さら怒ったり憎んだりしても、仕方がないでしょ。私の大切な人生、蓮斗と笑ってる方がよっぽどいいわ』
ただ、母は父のことで呆れることはあっても悪く言ったことは一度もなく、結婚したことを後悔したこともないと、言っていた。
妻と息子を捨てて会社に利がある相手との結婚を選んだ父。
そんな最低ともいえる男との結婚に後悔がないと言う母はどこまでお人好しなんだと蓮斗は呆れたが、中学時代にその理由を聞いて、全身から力が抜けたのを覚えている。
『だってあの人がいたから蓮斗に会えたのよ。結婚してよかったし感謝してるわ』
あっけらかんとそう言って笑う母から後悔や強がりといった感情は見えず、蓮斗自身も父にマイナスの感情を抱くことが馬鹿らしく、面倒になったほどだ。
『今さら怒ったり憎んだりしても、仕方がないでしょ。私の大切な人生、蓮斗と笑ってる方がよっぽどいいわ』