娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
「この先も、なにかあったら、すぐに相談しますね」

「……お互いに、だな」

蓮斗はいっそう表情を崩し、優しく微笑んだ。

「おめでとう……でいいんだよな?」

「もちろんです」

杏奈は即座に答えた。

三園から異動の話を聞いた時、すぐには信じられず不安もあったが、翌日店に現われた本社の担当者から詳細を聞いて、俄然やる気になったのだ。

直近の営業戦略会議で〝頼れるごはん〟を季節ごとの限定商品としてシリーズ化して、ひかり食堂の売り上げの柱として育てていくことが正式に決まったらしい。

すでに数人が招集されていて、発案者である杏奈もメンバーのひとりとして指名されたそうだ。

思いがけない流れに思考が追いついていない部分もあるが、自分のアイデアがこの先ひかり食堂のレギュラーメニューとして長くお客様に楽しんでもらえるかもしれない。

そう思うだけでワクワクする。

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