娘のパパと再会したら今度こそ逃げられません
それは体が喜ぶおいしいしい料理は、旬の新鮮な地元野菜を調理するのがベストという社長の確固たる思いによるもので、健康や美容に敏感な人たちからの支持が高い理由のひとつでもある。

新しいメニューの開発は、管理栄養士の資格を持つ杏奈にとってはやりがいのある作業で、最近はお客様が幸せそうに食事をする表情を思い浮かべながらメニューを考えるのが、忙しい毎日の中での至福の時間となっている。

とくに子どもが喜ぶメニューを考えるのは、なにより楽しい。

ただ、気がつけば三歳の娘・朱音が喜びそうな料理ばかりが頭に浮かんでいて、慌てて練り直し、栄養価計算をやり直すこともしょっちゅうだ。

けれどそんな時間すら楽しめるようになった今、忙しい中でも充実し、シングルマザーとしての暮らしにも少なからずの余裕を感じている。

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