こもれび日和

優しさ

コモレビ村にはふわりと雪が降り始め、
街路樹にはイルミネーションがきらめいていた。

春夏秋冬家も、
玄関には手作りのリース、
リビングには大きなクリスマスツリー。
歩と直が飾りつけたオーナメントが、
カラフルに揺れている。


キッチンでは律が忙しそうに動いていた。

今日は毎年恒例、
律特製クリスマスディナー の日。

オーブンの中からは
ローストチキンの香ばしい匂い。
鍋にはじっくり煮込まれたビーフシチュー。

カウンターの上には、
粉糖の雪がふんわりかかった
ブッシュドノエル が冷まして置かれていた。

歩がワクワクしながら覗き込む。

「おとうさん、ケーキたべていい?」
「ごはんのあとでな」
律は笑いながら答える。

直はツリーの下で、
サンタクロースに渡す予定のクッキーを
そっと皿に並べていた。
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