こもれび日和
揺れる車内で、蘭は律の肩に寄りかかる。

「ねぇ律さん……私たち、どんなふうに暮らしていくんだろうね?」

「のんびり、丁寧に。
笑って、泣いて、また笑って。
蘭さんと二人なら、それでいい」

蘭は微笑んだ。

電車の窓には、広い空と伸びる山々。

コモレビ村はもうすぐだった。

昼すぎ。

最寄り駅から小さなバスに乗り、二人はコモレビ村の入口で降りた。

「わぁ……」

蘭は息をのんだ。

家々は低く、どの家にも花が咲き、小川の流れる音が遠くから聞こえる。

律の祖父が管理していた古い一軒家は、
瓦屋根に、庭には柿の木が立っていた。
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