こもれび日和
古い床板を外すたびに――

「ぎゃあ! ホコリ!」
「律、顔灰色になってるよ!」

「あぁぁ蘭の顔も粉だらけ!」

二人してモクモクの白い煙に包まれる。

「おい若いの、これは戦(いくさ)やけんな、気合いじゃ!」

シゲルさんが笑いながら、テンポよく金づちを叩く。

コンッ! コンッ! コンッ!

「すごい……職人技だ……」

「律、お前さんもやってみい!」

ハンマーを渡され、律は板を叩き始めるが――

ガンッ……ガンッ……「あれ? ずれた!?」

「そこはもっと優しく! ほれ、蘭の顔みたいに扱え!」

「シゲルさん、例えが独特です!!」

笑いとツッコミの中で、床は次々と新しく生まれ変わっていった。


釘を渡すだけのはずの蘭だったが、
ふと壁の隙間風に気づく。

「この壁、なんか風入ってません?」

「あぁ、それは“土壁の痩せ”じゃ。見る目あるのう」

シゲルさんは蘭に
簡単な土塗りを教えてくれた。
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