こもれび日和
「こねて、塗って……これ、粘土細工みたい!」
蘭は子ども時代の図工を思い出し、
夢中で壁を修復していく。
「蘭……上手すぎない?」
「ふふん。これは“文系の底力”よ!」
「文系関係あるの?」
「気にしない!」
誇らしげに笑う蘭に、
律はますます惚れ直してしまう。
休憩中、シゲルさんがボソッと告げる。
「屋根裏にな、昔の家主さんが置いとったもんが残っとるはずや」
三人で懐中電灯を持ち、ぎしぎし言う梯子を上る。
「わぁ……古い茶箱……これは……?」
中には手書きのレシピ帳が。
レシピには、お煮しめ、麦味噌汁、季節の漬物――
古い暮らしの彩りがぎっしり詰まっていた。