こもれび日和
最後に玄関の靴箱を開けると、そこには昨日買っておいた二人分の小さなスニーカーが並んでいた。まだ誰も履いていない真新しい靴。
律と蘭はそれを見つめ、胸の奥にこみ上げるものを感じた。

 ――もうすぐ、この家に本当の家族がやってくる。

 その瞬間、チャイムが鳴った。
 「……来た!」
 二人は顔を見合わせ、深呼吸をしてから玄関へと向かった。


春夏秋冬家にやってきた歩と直は、緊張でぎこちない笑顔を浮かべていた。
 「さあ、座ってごらん」
 律が声をかけると、二人はおそるおそるダイニングテーブルの椅子に腰を下ろした。

 テーブルの上には、朝から律が用意した料理が並んでいる。
 まるでお祝いの朝ごはんのようだ。

 「わあ……」
 直が思わず声をもらす。
 「これ、ぼくらの?」
 歩が驚いたように蘭を見上げると、蘭はにっこりとうなずいた。
 「ええ。今日からこの家で、一緒に食べるごはんよ」

 けれど二人は手を伸ばそうとして、途中で止まってしまった。
 どうしていいか、少し分からないように。
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