復讐の悪女になるはずが、天使系義兄からピュアな執着と溺愛で邪魔されてます!
「よかった」


 ゼリックがそう言うと、わたしを背後から抱きしめてくる。すると、ドキドキとズキズキが同時に襲いかかってきた。


(ゼリックはわたしのことどう思っているの?)


 そんなこと、聞けない。だって『愛している』って言われるに決まっているから。わたし自身、ゼリックがどれだけわたしを愛してくれているか知っているんだもの。
 だから、これ以上はわたしのわがまま。違うものまで求めるなんてどうかしている。


「うっ……」

「リビー?」


 なのに、どうしてだろう? わがままだってわかっているのに、とまらない。涙が勝手にポロポロとこぼれ落ちる。ゼリックはわたしの両頬をそっと抱えた。


「リビー、どうしたの!?」

「……ごめんね、ゼリック」


 こんなわたしで、ごめん。いつまで経ってもわがままな子供で、ゼリックに甘えてばかりでごめんね。

 自分の想いを言葉にできずにいると、ゼリックがわたしの額や頬にそっと口づけを落としていく。それからゼリックは人生二度目の唇へのキスをわたしにくれた。その途端、涙が勢いを増してしまい、ゼリックは困ったように笑った。


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