篠田くんと御坂くん
起き出して窓を開けると、爽やかな風が入って来た。
朝は好き。
早起きも好きだ。
冷血人間(他称)出動します。
着替えて登校して教室に入ると、今日はなぜか私が座るべき席に篠田くんが座っていた。
「おは」
篠田くんは目をパチクリしている私に軽く手を振った。
「浅田さんの席ジャック。イェイ。驚く?」
「どいて」
「嫌だ。」
篠田くんは笑いながら言った。
「この席快適。やっぱジャックし続けよ。」
「なんで」
「だって俺の席最悪じゃん。」
スマホ触れねえ、と言って篠田くんは不貞た表情を作った。
「そんなの私が知る訳ないでしょ」
「よし、浅田さん座っていいよ」
ハイ♡と言いながら篠田くんは座った自分の膝の上を叩いた。
「カモン!」
「馬鹿じゃないの」
私は登校中読んでいた小説で篠田くんの頭をぱこんと叩いた。
いい音した。やっぱカラッポなんだ。
「あ、打ったあ」
篠田くんは嬉しそうにくふくふ笑った。
「打ったね浅田さん」
「打ちもするよ。どいてったら」
「嫌だ。」
篠田くんはつっぷして私の席を守ろうとした。
「嫌ですう」
「嫌もなにもないでしょ」
「だったら俺の席どうにかしてよー」
ティーチャー丸見えじゃん、と言いながらなおも机を掴む。
それからべたんと腕をついた頬杖をついて私を見上げ予想外の一言。
「浅田さんもっかい打ってよ」
「マゾ?」
「ちげ。女子に打たれると普通に快感じゃんか。本で打って本で。」
私が怒り笑いしていると、篠田くんはまたくふくふ笑った。