契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜
 しかし、彼がこれから彼女の為に負うリスクを考えたら了承するしかない。

「日陰さんは、どこまで花瓶の水をかえに行ったんでしょうか⋯⋯」
森田の言葉に俺はハッとした。
 いくら彼女が天然でも、近くの川まで水をかえに行った訳じゃないだろう。

「森田君。お大事に。メロンでも食べて元気になってくれ」
 俺は日陰を探しに行こうと立ち上がり、メロンの乗った皿を差し出した。

 よく見るとりんごをカットする時にやるように、メロンの皮がウサギのようにカットされている。
(すごい! あんな硬い皮をどうやって⋯⋯)

 俺は予想外の発言や行動ばかりする日陰がより心配になって、慌てて病室を出た。

< 349 / 424 >

この作品をシェア

pagetop