契約婚だから溺愛は不要です〜余命一年で捨てられた私はホテル王に求婚される〜
 思ったよりも会見場所が露見してしまうのが早かった。

 会見場を出ると、父と小笠原社長が首を揃えて待っていた。
 2人ともここで騒ぎを起こすとまずいと思ったのか、俺たちはSPに囲まれながら個室に移動した。

「蓮! お前、自分が何をやったか分かっているのか、育てられた恩も忘れて裏切り者が!」

 父が振り上げた手を力強く掴んだ。

 今まで、どうして彼を恐れていたのか不思議に思うほど焦って暴力に訴える彼が子供に見える。

 「余命1年と思ったら強くなれた」と日陰さんが言っていた。
 俺の余命が後少しだったら、世界一美しい彼女の笑顔を少しでも見たい。

 それが、女好きの森田蓮だ。

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