絶対恋度
そんな……絃葉ならもしかしてって思ったのに……!
「あ、もしかして彼女できた?」
「そー、できたっぽい」
「ぽいってどういうこと?」
「知らない間に彼女になってた」
「学生時代の話かな?」
「残念ながら現実」
絃葉は呆れたように笑いながら、私におしぼりを差し出した。ありがたく受け取ると、絶妙なタイミングで運ばれてきた二杯のレモンサワー。店員さんが私のキャリーケースを見て「お預かりしましょうか?」と言ってくれた時には、もう、この店ごと買い取りたいくらいの感謝で胸がいっぱいになった。
「絃葉と今更何かあるはずないのにねえ」
「だよなあ」
わたしと絃葉は幼なじみだ。幼稚園、小学校、中学校……高校時代を除くありとあらゆる学生時代、絃葉の当時の彼女から何度もわたしは怒られた。どうやら距離が近すぎるらしい。けれど、これがわたしと絃葉のデフォルトだ。